象の歯磨き粉(過酸化水素水の化学反応)
【解説】
1.象の歯磨き粉とは
過酸化水素水、洗剤、絵具を入れた容器にヨウ化カリウム水溶液を加えると、大量の泡が勢いよく発生する。大量の泡が発生する様子が歯磨き粉がチューブから出てくる様子と似ていることと、発生した泡の量が多いことからこの実験は“象の歯磨き粉”と呼ばれている。
2.反応
この反応は過酸化酸素水が水と酸素に分解する反応である。
2H₂O₂ → 2H₂O + O₂↑
反応速度を上げるための触媒としてヨウ化カリウム(KI)を加えることで、勢いよく泡が吹き出る。洗剤が発生した酸素を含み泡立つため、反応後の泡に火のついた線香を入れると激しく燃える。
発熱反応であるため反応中と直後は泡が温かい。
※ちなみに、オキシドールとも呼ばれる過酸化水素水ですが、厳密には過酸化水素水=オキシドールではなく、3%の過酸化水素水=オキシドールらしいです。