踊るグミ:中3化学

【概要】

 炭酸水素ナトリウムに漬けたグミをクエン酸水溶液に入れることで二酸化炭素を発生させ、グミが浮き沈みする様子を観察した。

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【実験】

 →具体的な操作方法については、以下の記事を引用。《一部加筆有》

vcpteam.hatenablog.com

----以下引用-----

グミが浮き沈みする?! ~Let’s Dance!踊るグミ達~

 

・準備物

 

グミ(表面にコーティングがなく球状のものが望ましい。今回はコグミを使用)、炭酸水素ナトリウム(重曹)適量、ビーカー、メスシリンダー、水、砂糖、クエン酸、薬さじ

 

・操作手順

 

1.グミを、ビーカーに入った炭酸水素ナトリウム水溶液に一日浸けておく。(※実験日の前日に準備しておくこと)

2.メスシリンダーに、クエン酸を溶かした水を入れておく。(※後に濃度調整で砂糖水を加えるので、水は8割程度までに抑えておくとよい。)

3.炭酸水素ナトリウム水を吸ったグミを薬さじですくいだし、メスシリンダー内に投入する。その後の様子を観察する。

4.浮いてこない場合は、砂糖を多量に溶かした水を加えてみる。(※砂糖を大量に溶かした、高濃度の砂糖水を用意しておく)

5.浮いたまま落ちてこない場合は、メスシリンダーを軽く振って泡を落とす。

 

----引用終わり----

 

【説明】

1.原理

 クエン酸はカルボン酸の一種であり、炭酸よりも強い酸である。そのため、炭酸水素ナトリウムとクエン酸の反応によって弱酸(炭酸)が遊離する。遊離するのは炭酸であるが、二酸化炭素は水に対する溶解度が低いために溶けきらなかった二酸化炭素が気体(ガス)となって発生する。

C(OH)(CH₂COOH)₂COOH + 3NaHCO₃ → C(OH)(CH₂COONa)₂COONa + 3H₂CO₃

発生した炭酸ガスがグミの表面にまとわりつき、グミの体積を大きくすることでグミの密度は小さくなり、重力<浮力となるためグミは浮かぶ。逆に、刺激を与えてグミについている炭酸ガスをとることでグミの密度はもとに戻り、沈んでいく。時間が経過するとまたグミ表面に炭酸ガスがつく…という繰り返しでグミが浮かんだり沈んだりする。

 

2.砂糖水の役割

 砂糖はクエン酸と炭酸水素ナトリウムの反応に影響はないため、純粋にメスシリンダー内の水溶液の密度を大きくしてくれる。密度が大きくなることでグミは浮かび易くなる。

 

 

※実験動画は下記リンクから


www.youtube.com