【やってはいけない実験シリーズ】アンモニウム化合物と亜鉛粉末の反応

【概要】

 硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム亜鉛を用いた反応

 

【説明】

1.反応

 ① NH₄Cl →(H₂O) NH⁺ + Cl⁻

 ② NH₄NO₃ → 2H₂O + N₂O↑

 ③ Zn + N₂O → ZnO + N₂↑

 

 塩化アンモニウムが水によって電離、電離した塩化物イオンが硝酸アンモニウムの分解を促す触媒となり、酸化二窒素が発生、発生した酸化二窒素と亜鉛が反応し、窒素が発生するという連鎖的に起こる反応である。

 火を必要とせず、1,2滴の水さえあれば、反応が進んでしまうのがこの実験の怖いところである。②と③の反応が発熱反応であるため発火する。

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2.爆発

 爆発は、急激な圧力の変化によって起こる。この反応では、酸化二窒素と窒素の発生により急激に体積が膨張することで爆発する。しかし、今回の実験においては、試薬の量をかなり減らし、密封しないことで爆発ではなく激しい燃焼となっている。必ず、環境・設備を整え、監督者のもと行うことが必須の危険な実験である。

 

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