簡易版コヒ―ラ検波器
【概要】
コヒーラ検波器とは名の通り電磁波を検出する装置のことである。今回の実験ではその検波器と同じ原理を用いた簡易的なものを作成した。現代のリモコン技術に通じている発明とされている。
【実験】
・準備
プラカップ アルミホイル リード線2本 電球 乾電池2本 乾電池ホルダー チャッカマン
・操作
1.プラカップにアルミホイルをつける。
2.乾電池ホルダーとプラカップのアルミホイル部分、電球をリード線で繋げる。
3.アルミホイルを丸めたものをいくつか作り、プラカップの中に入れる。
4.乾電池ホルダーに乾電池をセットし、電源を入れる。
5.電球の光が消えたらプラカップの近くでチャッカマンの引き金を引く。
・結果
・回路を繋いだ状態でアルミホイル球の入ったプラカップを動かすと電球が点かなくなったが、その状態の回路にチャッカマンを近づけ点火すると電球が光った。
【原理】
1.アルミホイル
アルミホイルの主な原料であるアルミニウムは酸化しやすいため、アルミホイルの表面は薄い酸化被膜で覆われている。アルミニウムは電気を通すが、酸化被膜は電気を通さない。
2.チャッカマン
チャッカマンには圧電素子が組み込まれている。チャッカマンで火が付くのは圧電効果(物質に力を加えると圧力に比例した分極が現れる効果)によるものであり、この効果によって放出された電磁波が今回作成したコヒーラ検波器に関係する。
3.なぜチャッカマンで電流が流れるのか
1で述べたようにアルミホイルの表面は薄い酸化被膜で覆われているため、安定して電流が流れずプラカップにちょっとした衝撃を与えるだけで回路が切れてしまう(電球が光らなくなってしまう)。そこにチャッカマンを近づけ引き金を引くことで、電磁波がプラカップ内のアルミホイルに伝わり、アルミホイル上の酸化被膜の一部が溶け、回路が一時的に繋がる。
※実験+解説動画は下記リンクから